七宝焼と湘南七宝焼
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七宝焼(七宝)をもうちょっと詳しく

「七宝焼(七宝)とは、銅や金・銀などの金属生地に〜」と記しましたが、誤解を恐れずに、簡単に表現すると、土・粘土などを土台・素地にして焼き上げて創る「陶器や磁器」の土台・素地を、金・銀・銅などの金属にして、焼き上げて創る焼き物ということです。

釉薬(うわぐすり)も基本的に同じ(詳しくは、膨張率などが異なる)ですし、歴史的な成り立ちも同じです。さらに誤解を恐れず表現すると、「ガラス製品」も同じ分野、親戚・家族みたいなものと言えます。大まかな成分も基本的に同様ですし、発色の仕方、させ方も同様です。それぞれに長所・異点があって、それぞれに良いモノです。

ただ最近、合成樹脂(ビニールやプラスチック、エポキシ系など)で作ったものを七宝焼という方がいるのですが、これは全く違います。素材が全く違います。
「疑似七宝」と呼ばれることもあります。樹脂、ビニール、プラスチックはご存知の通り、ガラス質ではありません。
もともと有機物(石油系のものなどを含む)から生成されていますよね。だから、熱に弱かったり、有機溶剤に溶けたり変色したり、日光に長期間さらされると変色したりしますので気をつけて下さい。
日本国内で一般的に「エナメル」と呼ばれることが多いものです。バッグや靴、ベルト、マニュキュアなどに使
われているものです。

でもここで注意して下さい!実は「エナメルとは七宝焼(七宝)のこと」なんです。
意外に思われるでしょうが、英語で「Enamel」とは「琺瑯、七宝焼」のことなんです。フランス語では「エマイユ(email)」です。エナメルと少し発音が似てますね。
スペイン語では「エスマルテ(esmalte)」です。語源が同じなのでスペルが少し似ています。
本来は、金属生地にガラス質の素材を焼き付けたもの、または、その材料が「エナメル」ということです。


日本では、樹脂・ビニール素材のものをエナメルということが多いですが、第一の意味はガラス釉薬で焼き付けたものが「エナメル」です。
海外、特に欧米方面では、本来の七宝焼を「Hot Enamel(ホットエナメル)」、樹脂のエナメルを「Cold Enamel(コールドエナメル)」と分けていることもあります。

通常の日本での生活・文化の中で、それはそれで良いと思いますが「七宝焼(七宝)」のプロとして、出来ればこれは修正したいものです。これを読んだ皆さんも、出来れば周りの人にお話ししてみて下さい。現在は辞書にも両方掲載されています。

「七宝焼(七宝)」を英語の辞書で調べると「cloisonne」と表記されることが多いのですが、フランス語由来の英語です。フランス語では「区切りを付ける」という意味だそうです。
「Cloisonne Enamel、または、Enamel Cloisonne」が正しい英語なのでしょうが、英語と日本語とを訳する時に「cloisonne」だけとなったものと思われますが、本来の意味からすると、これは「有線七宝」のことになります。
七宝焼の技法は、有線七宝だけではなく、私たちが多く使う、銀張(銀箔)七宝や、無線のもの、象嵌的な技法を使ったものなど、いろいろな技法がありますので、本来は、「Enamel」とした方が良いのでしょうね。
※当社では2011年から順次「Enamel&Cloisonne」に表記を変更してゆきます。

併せて申し上げると、皆さんの周りにある「琺瑯」も七宝焼と仲間です。というより兄弟みたいなものですね。
ちなみに、中国語では七宝焼のことを「琺瑯」(正確には字が少し異なることがあります、)と書いて「ファーラン」と読みます。その中で高級なものが「景泰藍(ちんたいらん)」として有名です。
韓国では、「七寶」(宝が寶で基本は日本と同じ)と書いて、「chilbo(チルボー)」と読みます。
日本では日用品的なモノを「琺瑯(ホウロウ・ホーロー)」、工芸品的なものを「七宝焼(シッポウヤキ・シチホウヤキ)(七宝)」と分けられていることが多いです。

技術的には、色んなところに使われてます。前記もしましたが、自動車のエンブレム、その他、時計の文字盤(非常に高級です。)など、身の回りにあるテーブルウェア、キッチンアイテム以外にもたくさんあります。

ちなみに「七宝焼(七宝)」という名前は、日本に伝わった当時、高価なものであった宝(仏教用語からくる)の「金・銀・瑠璃(るり)・玻璃(はり)・シャコ・珊瑚(さんご)・瑪瑙(めのう)」のように美しい焼き物である、ということから名付けらました。
※「七つの宝」にいろいろな解釈があるようですが、ここでは広辞苑の内容を優先してます。真珠や琥珀が入ったりすることがあります。

とにかく、「宝石のように美しい焼き物」ということですね。
どうぞ七宝焼を目にしたとき、お手元にお持ちになった時に、そういうものなんだなと、少し思い出していただければ幸いです。
私たち、湘南七宝焼も「綺麗だね。いいね。スッゲーな。欲し〜い。」と言われるモノを創ってゆきたいと思っております。どうぞ末永くご愛用・ご愛顧下さい。

※上記の内容に解釈の違いや誤解を招く内容の記載がございましたら、予めご容赦下さいますとともに、ご指摘など頂ければ幸いです。

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